冷たい上司の秘密の誘惑
5.秘密の恋。
…それから私と篠田部長の秘密の恋愛がスタートした。

部署は変わってしまったし、昼間は篠田部長とは会えない。

だから、会うのは、夜。

…もちろんオフィスで。篠田部長は、土日も忙しく、

ろくにまともな休みがない。

この夜の一時だけが、私と篠田部長の大事な時間だった。


…午後10時。誰も使わない資料室に篠田部長は私を連れて行く。


中に入るなり、私をギュッと抱きしめ、はやる気持ちを落ち着かせている。


「…一日が長いな」

頭上でそんな声を漏らした。


「篠田部長は役職についてるから、24時間では足りないんじゃないですか?

仕事して、私とこうやって会ってたら、篠田部長の休み時間がないんじゃないかって、

ずっと心配してるんですけど」

そう言って篠田部長の顔を覗きこんだ。

…フッと笑って、私のおでこにキスを落とす。


「仕事は今の時間があれば十分だ。そんな事より、

美穂との時間を、こんな形でしか取れないのが嫌なんだ。

もっとゆっくり、美穂との時間を過ごしたいのに」


そう言うと、また私をきつく抱きしめる。

私もそれに応えるように、篠田部長の体を抱きしめた。


…すると、篠田部長は私の体を舐めるように優しく撫でていく。

私はその動きに反応してしまい、声が漏れだす・・・
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