花とミツバチ
4.色づく葉

8.熱





抱き締める腕は強く、言いようのない愛おしさを感じた。



彼の眼差しと迎えた朝は

それはそれは心地良い、優しい朝だった。





「明日の飲み会出る人はボードに名前書いておいてくださいねー」

「……」



ある日の昼間。呼びかける声にボード前に集まる皆、そんな光景を横目に私はパソコンのキーボードを打つ手を止めた。



(飲み会、か…)



飲むのは嫌いじゃないけど、仕事終わるか分からないし次の日も普通に仕事だからきつくなったら嫌だし…どうしようか。

うーん、と考えているとひょこっと視界にその顔が入り込む。



「藤田せーんぱいっ」

「わ!」



今日も変わらずにこやかな笑顔の千葉くんは、丸い瞳でこちらを見つめる。



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