元恋人の甘い痛み【完】
三十一、HappyBirthday(2)

着いた先を見上げるとそのホテルはあまりにもよく見知っているホテルで暫くの間言葉を失った。


「ジュオールホテル…?」

「ああ」

「…まさか此処に泊まるの?」

「そのまさかだ」

「さすがに此処はまずくない!?」

「問題ない」

「問題大有りだわ!どれだけオープンなのよ。社長と秘書がお泊りだなんて、どう考えてもおかしいわ」

「つべこべ言わず行くぞ」


駐車場に車を駐車させると雷牙は私を強引に引っ張った。
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