齧り付いて、内出血
Ⅳ.止揚



教授の講演会があった。

なぜか学部生の私まで手伝わせてもらえることになり、朝から一日ばたばたとしていた。


さて終わり、解散―――とは当然いくはずもなく。

自分が一番下っ端という非常に面倒な飲み会に参加することになってしまった。


「~~~」

「~~~」


酔いが回って饒舌になってきた先輩方の熱い学説トークを聞きながら、ありがたい話だとは思いながらもまだまだ基礎知識の段階の穴を痛感してしまう。


やらなきゃいけないことは、たくさんある。

男に現を抜かす暇はない。


――あれから、久世とはまた前と少しも変わらない関係が続いていた。

あんなことなかったみたいに、夜な夜な現れる久世に抱かれる。

飄々としたニヒルな男の腕の中で、相変わらず私は溺れてる。

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