狛犬に好かれました。
月夜の秘密

***



音一つ聞こえやしない静寂な夜。



俺はそっと襖を開けて、琴音の寝室へと忍び込む。



すやすやと寝息を立てて眠る琴音を見つけると、布団を剥いでその上に跨った。



寝間着を脱がし、手探りでふくらみの先端を見つけると口に含む。



無味、出もさっきよりかはましか。



神様の力を得るに儀式なんかいらねぇが、当の本人が拒絶すれば、こちらがいくら吸おうが出が悪くなるし、味も不味くなる。



悪く思うなよ、琴音。
俺だってコレがなきゃ石像に戻っちまうんだよ。



『一度全ての力を使い切り、石像に戻った暁には、もう二度と自分で実体を持つことは許されない』



俺らは、神あっての存在だから。



俺は、少しだけ琴音からその力を頂いた。

また、以前みたいに倒れられても困るから。




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