愛してる。
第1章




「おい、松下!」



ビクッ!!!




「ちょっとこい」





ドスの利いた声が今日もオフィスに響き渡り

そして、私だけが今日も高橋部長のもとへ導かれる




入社してから何度足を運んだであろうことかも分からないぐらい


通い詰めている高橋部長のデスクの前に行く


私にとってデスク前という場所は死刑台と言っていいと思う




そして、前まで行き高橋部長を見ると鬼の形相をした顔があった。






「おまえ、いったい何度言ったら分かるんだ?
ここの文字が間違っていると何度言えば分かるんだ?」






「す、すいません。今からもう一度やり直してきます!」






ビクビクしながらそう答えると高橋部長はため息をもらした


はぁーーーーーー






「もういい、他のことをしろ」





「すみませんでした!!」





そして何もかもが終わり

自分のデスクの前に座ってため息をしていると






「沙羅ーまた怒られたの?いつもお疲れ様w」






と声をかけてきたのは戸瀬柚木(とせゆずき)だった。




柚木とは入社時からずーっと同期で私の一番の親友

現在、あのいつも私を怒鳴ってくる高橋部長と交際中!

帰りはいつも一緒に帰ってラブラブだ。












< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop