トレモロホリディ
奇妙な時間に営業するお店
引越しの片付けをしていたら、いつの間にか夜の10時になっていた。


ここに来てから何も食べていなかったから、さすがにお腹が空いちゃったな。


食料が何もないし、買いに行こう。


そう思った私は部屋を出て、アパート前の細い道を一人歩き始めた。


昼間は気付かなかったけど、この道って薄暗くて、確かにちょっと物騒かもしれない。


しばらくその道を歩いていると、お店が立ち並ぶ明るい通りに出た。


だけど、コンビニらしきものが全く見当たらない。


スーパーも、さすがにこの時間は閉まっているし。


どうしよう。


歩いたせいか、さっきよりお腹が空いて来ちゃったよう。


どうしようと思っていたその時、


美味しそうな匂いが私の鼻を通り抜けていった。
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