憎悪と、懺悔と、恋慕。
祈願。
 


 ---------年が明けた。

 正直、早川さんから『あけおめメール』が来ると思っていた。

 夜になって、あと2時間で元日も終わるというのに、早川さんからは一切音沙汰がなかった。

 早川さんからしたら、オレにそんな事をする義理などないし、したくもないだろう。

 オレ、早川さんに酷い事いっぱいしたし、いっぱい言ったし。

 早川さんの事、初めは『ウチの親父と不倫する様なろくでもない女の、ろくでもない娘』だと思っていた。

 でも、早川さんと接しているうちに、早川さんの優しさや一生懸命さに触れて、そんな気持ちもどんどん消えていった。

 「・・・早川さん、今何してんのかな」
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