浅葱色に射す一筋の光
現代
 

  私、碧野優輝菜(アオノユキナ)18歳。昼は普通の高校生。夕方はバイト。夜は仲間と遊んだり集会に出たり…まぁ忙しい事この上ない。

今日もまたバイト上がりに集会なんだけど、今日は大事な集会…。 2年前、抗争中に亡くなった拓先輩の追悼集会で正装(特効服)に着替えて134号線を走る。 江ノ島の展望台が綺麗にラ イトアップされている。 愛車はゼファー。 100台近くあるバイク達が爆音を響かせて拓先輩に聴かせる様に走る。

私は先頭。拓先輩が居たときは下っ端でバイク すらなかった私。いつも誰かのケツか先輩の車に乗ってた…。

「拓先輩見てる?私…デカくなったでしょ?副総長にまでのし上がってきたよ!!」

  心の中で先輩に向かって話してると…


     サイレン……。 サツか…。


 「撒くぞ!!!!! 散れーーーーーーーー!!!」


総長の翔が叫ぶと一目散に散り散りになる仲間たち。 私も細い路地に入り、林にバイクを突っ 込ませ、エンジンを切って身を潜める。

撒いたか…。パトカーの音が聞こえなくなり、ま たバイクに跨がり駅のロッカーへ荷物を取りに行った 。

学校、バイトの帰りにデッカイ荷物抱えて走る訳に もいかないでしょ?

いつもは私服に着替えて帰るんだけど、また いつパトが出てくるか分かんないし、取り敢えずフルメット被って荷物だけとって折ってたナンバープレートを元に戻して走り出した。 集会以外ではメット着用、真面目ちゃん。


 「……………………っっっ!!!!!!!!!」


翔がパトに憑かれてる←表現は間違えてない。


  「翔っっっ!!!!!!!!! 一緒に撒くよ!!」

 翔「お~!!.わり~な…うし…行くぞっっ!!」


私は翔としばらく走ってから交差点で反対車 線に逆走した。 …あ…ナンバープレート戻しちゃった んだ…こりゃ、捕まる!! ここでオマワリさん撒けて も出頭命令…早朝に来るだろうな…。



あ~(泣)私の人生(族のね)オワタ…(泣)




     プァーーーーーーーーーーン!!





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