BEAST POLICE
警視庁詐欺未遂事件
警察官達に連行される通り魔を見送りながら。

「凄いですね…あんな大きな刃物を持った人を相手に…」

環は心底驚いたように巽に告げる。

「怖くないんですか?」

「仕事だからな」

そう言って革ジャンを羽織る巽。

初夏だというのに、不自然な服装だ。

「暑くないですか?革ジャンなんて…」

環が言うと。

「何だ、脱いでる時に見てなかったか?」

巽は革ジャンの内側を見せる。

彼は回転式拳銃、コルトローマン2インチをヒップホルスターとショルダーホルスターに入れて携帯していた。

「見せびらかして歩く訳にもいかねぇからな…革ジャンはこいつらを隠す為だ」

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