年下オトコたちの誘惑【完】
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「ねぇ、みんな‼︎」

それぞれが、それぞれの作業をしてる中、わたしの声で一斉に振り向いた。

「…ど、うかな?」

だけど、誰も何も言ってくれない。

やっぱり、このポニーテールがまずかったかな…。

いやっ、違う‼︎この水着だ‼︎もうっ‼︎だから着たくなかったのよ、こんなセクシー水着‼︎

「もうっ‼︎バカ碧都‼︎だから、わたし着たくないって言ったじゃない‼︎着替えてくる」

プイッと顔を横に振って、クルンとみんなに背中を見せた時。

「杏ちゃん、待ってよ」

この変な方言は、楓だ。

「怒らんといてぇな。杏ちゃんが、めっちゃ可愛くて見惚れてしもうてたんよ‼︎」

だから、その関西弁‼︎って、心の中では呆れてたのに、褒められて嬉しい自分がいて。

「ほ、んとに…?変じゃない…?」

ゆっくりと、楓のほうを向いて聞いた。

「全然‼︎めっちゃ可愛いで」

“可愛い”なんて、最後に言われたのはいつだろう。

お世辞でも言ってくれる楓の気持ちが、とても嬉しい。

「あ、ありがとう」
「うん。じゃぁ、そっちの部屋に行こかぁ」

ん?また、この部屋に戻るの?何かやることあるのかな?

首を傾げると、楓が耳元で言った。

『めっちゃ可愛すぎて、今すぐ杏ちゃんの水着脱がせたいねん』
「……なっ⁉︎」

も、もうっ‼︎どうして、こいつらの頭の中は、そういうことで頭がいっぱいなのよ‼︎

中学生かっ‼︎お前らの脳みそは、中学生でとまってんのか⁉︎

『早う、行こ?』
「いや、ちょ、おかしいから‼︎」

腰に手を回され、わたしの素肌に楓の手のぬくもりが直接伝わってくる。

『なぁんにも、おかしいことなんかあらへん。早う、その水着の中ボクに見せてぇな。気持ちよくさせられる自信あるで?』

おぅふ‼︎こんな時に、この変な関西弁がわたしの胸をキュンとさせるなんて‼︎

違う、違う。ただ、この距離で、こんなイケメンに言われてるから、わたしの脳が勘違いしてるだけだー‼︎
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