涙ドロップス 〜切なさを波に乗せて〜
海色ドロップ
 


 ◇◇◇


早朝5時、小鳥のさえずりで目が覚めた。


水玉のカーテンの隙間から、新鮮な朝日が差し込んでいる。



カーテンを開けて、外を見た。


私の家の道路を挟んだ向こうは、砂浜と海。


今朝も数人のサーファーの姿を、遠い波間に見た。



急いで着替えをし、外に飛び出す。


「潮音ちゃん!」と呼ばれて横を見ると、

顔なじみのサーファーが、外接シャワーで海水を流しているところだった。



我が家は一階がサーフショップ。


開店時間前だけど、なじみのお客さんのために、

自由に使えるシャワーを置いている。



お客さん達は早朝サーフィンを楽しんでから、

駐車場横のシャワーを使い、車に乗って帰るのだ。



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