新撰組異聞―鼻血ラプソディ
プロローグ
金平糖1つ。

口にしながら、君は花のように笑う。



俺の腕の中で……。


儚く優しく。


浅葱色の羽織を着て、その細い腕で剣をふるって……。



「この手は……」と悲しそうに。


抱きしめた肩が震えていた。


わたしが死んだら……



あかん――。


そんなん………許さへん。



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