恋するリスク
それから。
窓の外の銀杏が色づき始めた。

秋も深まったなと感じる気持ちの良い午後。

準夜勤のため夕方近くに出勤した私は、準備室で夜に行う点滴の準備をしていた。


(えーと、1,2,3・・・5本、うん、これでOK。)


点滴のボトルを確認していると、準備室の入り口から西村先生が顔を覗かせた。

「おい藤崎、このMRバカ蔵、なんとかしろ。」


(MRバカゾウ!?)


西村先生が隠れていた佐藤くんの腕をひっぱり、引きずるようにして準備室の中へと入ってきた。

「こいつ、おまえばっか見て全然仕事してないぞ。」

「佐藤くん!?」

「いや、誤解しないでください!ちょっと、チラッと見ただけですよ!」

必死で私に言い訳をする。

「さっきのアレがちょっとなら、世界中のチラ見は見たことにもならないな。」

「いや、ほんとに・・・!」

焦る佐藤くんの姿がかわいい。

私が笑っていると、入り口から相沢先生もひょこっと顔を出してきた。







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