わがまま姫♀
♀お嬢様と恋♀
【姫央♀side】



「………」



……ん…?



「………」



…んん??



リビングの方から、微かに聞こえる話し声。



誰だろ。



お風呂の中にある時計に目をやる。



デジタルの文字は、PM8:34。



こんな時間にお客さんなんて珍しい。



しかもこの声、あたしが思うにけっこー若い。



それと、もうひとり。



うちのお父さんくらいの年齢かな。



おじさんの声。



“ざばっ”



湯船から出て、脱衣場へとあがる。



ホカホカしている体からは、湯気が出ている。



素早くパジャマに着替えると、あたしはリビングに駆け込んだ。



“ガチャっ”



「…あれ?」

「こら姫央!もうちょっと静かに開けなさい」



お母さんの注意なんて聞きもしないで、あたしは部屋中をキョロキョロ見渡す。



「…いないじゃん」

「姫央、聞いてるの?!」



あたしの勘違い?



「姫央っ!!」

「はいっ!!」



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