白い月~夜明け前のその空に~
*prologue*


*prologue*





幼い頃、近所の図書館の月一の行事で開催される、影絵の劇を観るのが二人の楽しみだった。



兄妹のいない二人は、本当の兄妹のように仲が良かった。





何度も足を通わせていたのに、ぼんやりとしか思い出せない劇の内容。



それでも、昨日のように思い出すことができるのはあの日のこと…。










ウサギとリスが並んで切り株の上に座って、月を眺めているという最後の場面。



その日の夜、二人はウサギとリスのように、並んで月を眺めた。




最後の場面と一緒に、月の色と隣でそっと見た横顔を、きっと一生忘れない…。






そう誓うほどに、彼女は強く思っていた。







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