sEcrEt lovEr
★あの日の僕らは… (2nd)
翌朝、悠耶は誰もいない教室に一人ぽつんといた。

「ちょっと!昨日どこに行ってたの?何で連絡くれなかったの?」

怒りと心配と興奮で一方的に言葉をぶつけてしまう。

「ごめん」

「何があったの?心配したんだから!」

「ごめん」

どこか一点を見つめていて、こっちを振り向こうともしない。

「悠耶!」

少し間があいてから、悠耶が口を開いた。

「…幸せな家庭で暮らしてる織依には、私の気持ちなんて分からないよ。

私の全てを知っているつもりでいないで」

…言葉が出なかった。

悠耶にとって私は何だったんだろう。
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