君がくれた約束
拾った男の子

いつもと変わらないある日の午後、健太が言った。



「なぁ、別れない?」


「ハイハイ。又健太の悪い冗談が始まったよ」


「いや、本気なんだ」



私は健太の言葉に凍りついた。


だってまだ付き合って2ヶ月だよ?



「…何で?」


「重いんだ…。それに気になる子も…出来た。何回か言おうと思ったんだけど、何か切り出せなくて…」


「なぁーんだ、早く言ってくれればいいのに。全然平気だよ!私だってそんなに健太の事好きじゃなかったし…うん。大丈夫だから」



私の頬を流れる涙を見て、健太は言った。



「俺、何もしてやれない…。ごめんな」



< 1 / 436 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop