少しずつ、見えるミライ
ほどよく甘い日々



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あの日は結局、同じベットの上で一緒に眠ったものの、彼が私の体調を心配して、ただ抱きしめ合うだけに終わった。

もちろん、それだけでも十分幸せだけど、あんなに我慢してたのに、ホント、彼らしい。

その優しさが嬉しい反面、ちょっとだけ残念な気もしたけど。



でも、いっぱいキスして、抱き合って眠って、次の日の朝には結ばれた。

最初から明るいところでなんて、少し恥ずかしかったけど、もうそれ以上、お互いを好きな気持ちを抑えられなかったから。



とても丁寧に愛されて、幸せ過ぎて、また涙が出た。

彼と過ごすようになってから、何だか泣いてばっかりだ。



きっと彼には、素直に心の中を見せられるからなんだと思う。

彼は私に、大切な気持ちを思い出させてくれる。

本気で恋するってこういうことなんだよね。

その日、私は、彼にそれを改めて教えられた気がした。



そして、それから三か月が過ぎた。

気持ちが通じ合えたことも含め、二人の生活にもいろいろと変化が訪れたけど、お互いの穏やかな性格が幸いしてか、喧嘩をすることもなく、緩やかな甘い生活は続いていた。
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