本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
恋のはじまり・・・高校2年
話は遡ること高校2年。同じクラスの小牧君はクラスの中心的存在だった。
成績もよく、甘いルックスに校内には小牧君のファンはたくさんいた。
それもただかっこいいからモテるわけではない。
彼は誰とでもわけ隔てなく接してくれるのだ。
だが稀に、その優しさをはきちがえる女子もいた様で、告白して振られて泣いてる子を何度か目撃することがあった。

私は彼とは真逆でクラスの中でもあまり存在感のない地味な子だった。
いつも教室の後ろの窓際が定位置で、私と同じ雰囲気を持つ女友達と静かに話しているような
子だった。
周りは恋バナで盛り上がっていたが、私には無縁の世界だった。
そんな私に話しかけてくる男子なんているわけがなかったのだが
一人だけいた。それが小牧君だけだった。
自分から話しかけることはなかったが、小牧君から時々話しかけられることがあった。
私みたいな恋愛に免疫のない子は
ちょっとかっこいい子から笑顔で話しかけられるとすぐに勘違いをしてしまいそうになるの
話しかけられてもそっけない態度を取っていた。
たまたま小牧君が私と話をしていると他の男子の視線を感じた。
そして私との会話が終わや否や小牧君に駆け寄ってくる。
「お前ってすげーな~~。俺はそういうことできねー」
なんて冷ややかな言葉を小牧君になげかていた。
だけどそんな時も小牧君は嫌な顔一つせず、友達の話を聞き流していた。
私と話をしたせいで小牧君に迷惑をかけている様な気がした私は小牧君を避けるようになった。
< 12 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop