私の横に居る人
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あれから私からあの事は触れないし、智樹先輩にも変わった様子はない。

いつもの毎日が続いていた。

私は今の関係が壊れるくらいならと、聞きたい気持ちを抑えて黙っている方を選んだ。

そしていよいよ夏の旅行の日。

何故か私の横には健先輩がずっといる。

飛行機も隣。麻帆と話していても、すぐ横に入り込んでくる。

確かに一緒に居ると楽しいのだけれど、ちょっと度が過ぎている。

麻帆と部屋に入ると、思わず溜息が出てしまった。

「健先輩ったら、悠から全然離れないんだから、笑っちゃう。」

麻帆は思い出し笑いをしている。

「そうだよね。やっぱりそう思う?」

私もまた溜息をつきながら、麻帆に呟く。

「その横で不機嫌な智樹先輩に気が付いた?」

確かにいつもの笑顔は少ないかなと思っていたけど…。
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