私の横に居る人
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「悠ちゃん。私とランチしない?」

初めて響子先輩に誘われた。

「麻帆も誘いますか?」

「ん~、今回は二人でいいかな?」

そういうと、響子先輩は学校近くのカフェに連れて行ってくれた。

女の子同士で来るのにぴったりな雰囲気。

今度麻帆と来ようかな。

「悠ちゃん、こないだはごめんね。あれから健に何か言われた?」

ニッコリと響子先輩が笑う。

「あの…、私良かったんでしょうか?響子先輩にお節介したんじゃないかと…。」

私の言葉に被せるように、響子先輩は慌てて言う。

「ううん、あんな機会を作ってくれてありがたいと思ってるわ。本当に感謝しているのよ。でもまさか健が悠ちゃんの事を好きになっていたなんてね。告白する前にあんな様子見せられたら、いくら鈍感な私でも分かるわよ。でもやっぱり気持ちをちゃんと伝えられて良かった。」

とってもとっても優しい顔。
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