色恋 〜Colorful Loves〜
CLEAR - 硝子のハート




《硝子のハート》








「けいちゃーん、会いたかった〜!」



「ちょっ、近づかないでよ暑苦しい!」




大好きなけいちゃんに抱きついた瞬間。



思いっきり押しのけられて、



ぱりーん。



僕の繊細なガラスのハートは、粉々に砕け散った。




「………けいちゃんひどいー、久しぶりに会えたのにー………」




僕が涙ながらに訴えると、けいちゃんは「バカじゃないの」と一蹴した。




「なにが久しぶりよ。おととい会ったばっかりじゃない」



「一日会えないだけでも、僕はけいちゃんが恋しくて禁断症状が出ちゃうんだよ」



「ばっ、ばーか!」




けいちゃんはごつんと僕の頭を小突いた。




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