黒色女子を個人授業
第14章 もう一人でもだいじょうぶ
***第14章***



「今月いっぱいでこのプロジェクトを外れることになりました」

「まじかよ」

大城の言葉に今井は唖然とした。

くわえていたタバコの先から灰の塊がぽろりと零れ落ちる。


オフィスビル1階の裏口を出ると緑に囲まれた小さな休憩所がある。そこに置いてある灰皿を囲んで二人は立っていた。

「なんでこんな極寒でタバコなんて吸ってるんですか」

コートのポケットに手を突っ込みながら凍える大城に

「喫煙所の換気扇が修理中で追い出されたんだよ」

と今井も震えながらぼやいた。

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