兄貴がイケメンすぎる件
謎のイケメンと出会った件



翌日。

今日からあたしは高校2年生にあがり、新しい季節がスタートする。

その前に生徒玄関に貼り出されているクラス表を見に行くと、

そこには親友の汐崎美桜(しおざきみお)がいた。

美桜は、あたしが登校してくる姿を発見するなり笑顔であたしを呼ぶ。




「世奈ー!世奈おはよ!クラスあたしと同じだよ!」

「マジで!?」



美桜とは、高校にあがってすぐに出来た友達だ。

この高校に入ってから、あたしの中学の時の友達がみんな違う学校に行ってしまって、

独りぼっちだったあたしに優しく声をかけてくれたのが、美桜だった。


美桜は基本誰にでも優しくて、人の悪口を絶対に言わない良いコだ。

それに見た目も清楚で、肩くらいまで伸びた綺麗な黒髪に、パッチリした目に長い睫毛だから超可愛い。

しかもメイクだって全然濃くなくて、寧ろナチュラルメイクを高校に入ってからずっと貫き通している。


…美桜が羨ましい。


あたしは髪の毛茶色に染めてるし(兄貴に「お前黒髪似合ってへんで」って言われた)、

メイクだって全然ナチュラルメイクじゃないし、「清楚」なんて言われたことがない。





あたしは美桜の元に駆け寄ると、一緒にクラス表を見に行った。


< 10 / 386 >

この作品をシェア

pagetop