【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
07.所詮、僕らは



【side梓】



きっと、僕の勘違い。



それでいいんだよ。



だって、今のほうがみんな楽しそうだなんて、言っても仕方ないでしょ?



「ん?梓どうした?」



「眠いなぁって。

僕珍しく早起きしたもん……」



ふわぁ、と欠伸すれば、乃唯ちゃんが「偉いな」と頭を撫でてくれた。もう。絶対偉いなんて思ってないでしょー。




「確かに、今日は早起きね。

何かあったの?」



「なんでもないけど、

はやく目が覚めちゃったんだよー」



くすりと笑う羽歌ちゃんに抱きついたら、近づいてきたみーくんに引き剥がされた。むぅ。



「なんで引き剥がすの……っ」



「見ててうざいから?」



「みーくんのばかっ」



みんなのこと、本当に大好きだけど。

──きっとみんなは、僕が未だにここにいることに対してやりきれない思いを抱いてることなんて、知らないと思う。



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