身長差43センチのふたり。
想いハナビラ



――4月初旬。

今日から私は学年が上がり、高校3年生になる。


『雛乃ももう高3かぁ~っ』

「何が言いたいと?お兄ちゃん。」


朝、ダイニングでお母さんとお兄ちゃんと3人で囲む朝食。

目玉焼きを食べながら、感慨深そうに言うお兄ちゃんの私を見る瞳はまるで父親のよう。

まぁ、お父さんがいない小日向家ではお兄ちゃんが大黒柱みたいなものだけど。


『お兄ちゃんも老けたなーっと思って。』

「そういえば、お兄ちゃんも大学4年生やったね。」

『翔一は就職のことは考えてるの?』

『まぁね。母さんは何も心配せんでよかけんな。』

『あらあら、相変わらず頼もしいこと。』


ふふふっと笑っているお母さんはとても嬉しそう。

お兄ちゃんの成長がとても嬉しいんだろうな。

私もお兄ちゃんに負けないように頑張らないと。高校3年生といえば受験がある。



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