メガネ殿とお嫁さま
お慕いしております!


その日、
僕らは、
餅もつかなかったし、
三々九度もしなかった。

ただ、
初めて握手をした。


おずおずと手を出した
彼女の手をぐっと
掴んだ時、
もちろんワインの助けもあったが
僕は、今までの僕ではなく、
すごく男らしくなった
気がしたんだ。


ヘタレな地味男子の僕の背筋が、
何年かぶりに伸びたのだ。

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