過去恋に今の鼓動を重ねたら
温もりのポイント
やっぱり歓迎会に参加しないで、真っ直ぐ帰れば良かったとつくづく後悔したのは、翌日の朝だった。

脇から離した体温計をテーブルに置いて、スマホを手に取る。

真島くんからのメッセージがあるのは毎朝のことだが、いつもの「おはよう」のあとに「具合どう?大丈夫?」と心配するメッセージも含まれていた。

心配してくれているのに、ただ「おはよう」と返すだけでは冷たいかなと思い、熱があるから欠勤することを伝えた。

送信直後にスマホが鳴る。


「もしもし…」


「真島だけど、大丈夫?」


「熱があるから大丈夫じゃないけど、今日1日寝てれば多分明日には行けると思う」


通話しながら、ベッドに横たわった。熱があるせいか、頭も痛い。


「何度あるの?」


「37.6℃…ごめん、真島くん…」


「なに?何かして欲しいことあったら、遠慮なく言って」


「少し眠りたいの。ごめん…」
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