ヴァイブ
実行
…結局、テレビを見たり、置いてあった男物のファッション雑誌を読んだりして、適当に時間を潰した。

言われた通りに、三時になったらタカミ レイジを起こす。


「おい!起きろよ!」

体を揺すりながら、呼びかける。

「んにゃ~?もう時間~?」

「そうだよ!起きろ!ご飯も作ったし!」

「ん~。ご飯~。」

「希望通りに塩鮭と味噌汁。」

「鮭~…」

グ~…

枕を抱えて起きようとしない。


「…っ起きろ!」

抱えてた枕を取り上げて無理矢理に起こそうとすると

腕を引っ張られて、ベッドの上に押し倒された。

「もっと優しく起こしてよ。」

すぐ目の前に、タカミ レイジ。

「起きない方が悪いんだろ。」

「可愛くないなぁ~。このまま犯しちゃうよ?」


…願ったり叶ったりじゃん。

響に見せてやらないと。

「早くヤれよ。」


内心、スゴい心臓がバクバクしながらも
冷静にタカミ レイジの目を背けない。

タカミ レイジの方から目を逸らして、
私の上からよけて

「七海。もっと抵抗したり恥らったりしないと、俺の欲情は掻き立てられないよ?」


クスリと笑った。


< 70 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop