まじめっ娘とイケメンくんの恋
デートみたい!


イメチェンして数日が経過した
そして髪を切ってからというもの
よく声をかけられるようになった。


『髪型イメチェンしたんだから
今度はメイクね』
と 彩子さんに
メイクのやり方を教えてもらって
回りからは『垢ぬけたね』
『そっちの方が全然いいよ』
言われ自分に少し自信が持てるようになった。




今日は土曜日
珍しく何もなくフリーな日
彩子さんは彼とお出掛けのようで
バタバタと支度をして出ていった。


お昼過ぎの事
玄関のベルが鳴った。


通販のお届け?
彩子さんはよく利用してるからね。


確認するとそこには
謙太さんが立っていた。


「あれ?謙太さん
どーしたの?」


「あいつらは?」


「あいつら?彩子さんなら
デートだ!って出ていったよ?」


「はぁ?人を呼んどいて?」


何やら呼ばれたらしい
引っ越しを手伝ったお礼をしてくれるとか。


「引っ越しってぇ
もう随分過ぎてますけどね」


「それなっ!」


「とりあえず上がります?」
と 出迎える。


後で雅治さんや佑樹さんも
ここへ呼ばれているという。


うそ・・・
またあの人たちも来るわけ?
嫌だな・・・
でも三人の中で一番口が悪く
嫌味な印象だったのはこの目の前の
謙太さんだけど・・・
イメチェンの日に一緒に行動してみて
あたしの頭の中でのイメージは少し変わった。


「あっ!まさたちがあやっぺの
イメチェン見たいと言ってたよ」


「別に変わらないと思うけど
あっ・・・何か飲みます?」


「気にしなくていいよ
お構い無く」


「そうですか・・・じゃあ」


部屋へ帰ろうとすると
「なぁ~あやっぺ」
と 呼び止められた。




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