スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
嬉しくない再会です
金曜日ーー。朝から天気が良く、空が澄み渡っている。昨日の動揺は、一晩寝たら少しは落ち着いた。

とはいえ、トラブルが解決できていないからか、どこか気分が上の空だ。

「実和子、ボーッとしてるけど、支度はできたか?」

ドレッサーの前に座っている私に、亮平さんが声をかけてきた。昼前には出かけたいからと言われて、支度をしていたんだった。

「あっ、ごめんなさい。もう終わったので……」

いけない、亮平さんとの時間に集中しなくちゃ。昨夜だって、亮平さんは遅かったのに、今朝はちゃんと早起きをしてくれた。

それなのに、私がボーッとしていてはダメだ。気を取り直し立ち上がると、彼に笑みを向ける。

「行こ、亮平さん」

だけど、亮平さんは真顔になってジッと私を見つめた。

「なにかあった? 仕事のトラブル?」

さすが、鋭い亮平さんには、誤魔化しは通じなかったみたいだ。観念した私は、小さく頷いた。

「そうなんです。昨日、トラブルが起きてしまって。今日、原田部長が対応してくれているんですけど、ちょっと気になっていたので」

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