スパダリ副社長の溺愛がとまりません!
亮平さんの心は揺れているんですか?
「圭介……。なんで、ここに?」

まさか、亮平さんと圭介が知り合いだとは思えなくて、私は呆然とした。

そんな私を、鼻で笑うように圭介は言う。

「俺の彼女が、田中の知り合いでさ。今夜、誘ってもらったんだよ」

「田中……?」

圭介の視線の先には、有名なプロサッカー選手がいる。その人と楽しそうに話しているのが、圭介の彼女らしい。

ストレートの艶のある黒髪と、ハーフのような顔立ちでかなりの美人だ。

「大丈夫だって。お前の彼氏の橘副社長とは、全然仲がいいわけじゃないから」

ホッとしたのが伝わったのか、圭介はそんな嫌みを言った。元カレの存在が、こんなに後ろめたいとは思わなかった。

別に悪いことをしているわけではないけど、圭介との再会を黙っていたからか、どこか罪悪感がある。

「なにも言ってないじゃない。圭介こそ、彼女の前なら、私に気軽に話しかけない方がいいんじゃないの?」

なぜだろう。圭介が、付き合っていた頃とは、全然違う人のような気がするのは。
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