ひとりぼっちの夜は、君と明日を探しにいく
5: 溢れる傷跡


次の日の日曜日。駅前で詩月と待ち合わせをした。

面会時間が午後2時からと決まっているため、
それに合わせて電車に乗った。詩月のおばあちゃんがいる施設まではここから3駅。

「俺も会うのは久しぶりなんだ。前に行った時、俺のことを職員の人だと勘違いしてて……。仕方ないけどそれでもやっぱりショックだったからそれから行かなくなった」

詩月はそんなことをぽつりぽつりと話してくれて。程なくして電車は目的地に到着した。


数年前に建てられたばかりという介護施設はとても綺麗で大きな建物だった。中に入って受付へと向かうと、そこで面会者と面会人の名前を紙に記入して入館証を首から下げるように言われた。

「セキュリティもしっかりしてて、これなら安心だね」

「うん」

詩月は言葉少なく返事をして、エレベーターに乗っておばあちゃんがいる2階へと上がった。

みんなが利用できる大きなロビーでは職員の人とここで暮らしているお年寄りの人たちが手遊びをしながら歌をうたっていた。
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