時のなかの赤い糸
時の中に忘れてきたもの


遥の入隊試験も無事終わり、新撰組として、遥はもう一度自分を男とした。



「綾野。将軍のとこ行くぞ」




永倉に呼ばれて立ち上がって自室を出ると、永倉の隣には、全く知らない女がいた。




「おう。ここにも綾野、まぁ男のほうだが」




何がおこっているのかわからない。
とりあえず、あっちの綾野も驚いている。




『だ、誰?!』


「あんたこそ誰!?」



遥同士驚いているなか、永倉はずっと笑っている




「何言ってんだ綾野。
前からずっといるだろ?
未来からきた佐藤綾野だよ。

何寝ぼけてんだ?
綾野もいくぞ」




(はあぁあぁあぁぁ?!)




ミーンミーンとセミが鳴き出した頃だった。





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