へなちょこリリーの惚れ薬
雨の古城
翌朝。
あたしは一人でパイを焼き、もう一度森を歩いていた。


あいにくの雨。

ローブを着てきて正解。


今日は何故か迷わず、すぐに城にたどり着いた。
あのバラ園、昨日も見たし。


真紅のバラ園。
好き放題に伸びた枝が、雨に濡れてる。





あたしは、錆びついた、鉄の扉を開けた。
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