夢の続き~天国へのloveletter~(実話)
第5話 麗奈の決意
それからも卓也の携帯は休むことなく鳴り続いた

美和って人は一体何が望みなのか分からなかった


『あいつヤバイらしいぞ』


麗奈達はいつものコンビニにいた

いつの間にかコンビニが何かあったときの語りの場になっていた


『ヤバイって?』


里沙が弘樹さんに聞いた

『俺の後輩が美和と同じ地元なんだけど毎晩仲間とバイク乗り回してシンナー吸ったりやりたい放題らしい』


弘樹さんが深刻そうに言った


『あたし…会ってみようかな』


麗奈はこれ以上卓也の苦しむ顔を見たくなかった


『何されるか分からんぞ!行くなら俺らも一緒に行くよ!』


『他の人を巻き込むの好きじゃないんだ』


麗奈は決めていた


卓也がこの場にいたら絶対止められる



でも彼女のあたしが何もせずに過ごしてたって何も変わらない


喧嘩なら絶対負けない自信あるし相手に何人いようと構わない


それに卓也への愛は半端な気持ちじゃないから



………


『弘樹さん、女がよく行く場所教えてくれませんか?』



里沙や弘樹さんには、もう誰も麗奈を止められないと分かっていた


念のため行く日と時間だけは教えておいた



ただ…


卓也にだけは内緒だった



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