秘密な契約と掟破りな愛【最終章】
新しい家族を迎えて

「…ママ…ママ…もう痛くない?」


「ママなら大丈夫よ。もう痛くないわ」



翔矢は慎矢さんと手を繋いだまま不安そうに私を見上げる。



愛里が誕生した時は、まだ二歳だったものね。あまり覚えてないわよね。



私はついさっき次女を出産したばかりで、病室のベッドで横になってる。



「朱里。よく頑張ったな」


「今回は陣痛に気付いてよかったわ」


「確かにな。翔矢の時、思い出すな」



慎矢さんは翔矢と愛里を抱き上げて、私を見て笑顔を零した。



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