ストーカークラブ
第五章 豹変
 教室に入ると、すぐ美奈子を探したが、来ていなかった。別れ話しを持ち出される事に気付いて避けられてるのだろうか?

 帰り際も辺りを見回したが、美奈子の姿はない。すると、近くの席に居た順が携帯をいじる手を止め、顔を上げた。


「信太、今日は美奈ちゃん用事があるから休みだよ」


 えっ? 休み? そんな事俺は知らなかった。

 だいたい美奈子は昨夜帰り際に、また明日ねと言っていたからだ。休む事を順にだけ知らせたのだろうか?

 信太は何となく話題を変えた。


「最近よく携帯いじってるけど、ゲームでもしてんのか?」


 信太が笑いながら話しかけると、順は一瞬ビクっとして黙った。
 聞かれたくない事だったのか?


「さて、じゃ俺は帰るかな〜。順はこの後帰るのか?」


「いや、俺は白石さんと飲みに行く約束したからさ」


 ちらっと白石さんを見ると、まだ席に座って携帯をいじっていた。


「そうか、楽しんでこいよ。じゃ」


 信太は順にそう告げ、教室を出る間際、もう一度順を振り返ると、携帯の画面に視線を戻し、薄気味悪い笑みを浮かべた順の顔を見た。

 何だあいつ……。そういや、四人で居酒屋行った時も、途中から順の様子が変だった気がするな。


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