偽りの結束
2 最後の言葉
 小山和美とケンとマサが、車に行ってから、私達はバーベキューも終わり、みんなで片付けていた。

 そこへ、和美が戻ってきた。


「車の中じゃ、身体が痛くて眠れやしない」


 誰もそんな和美に声をかける事はぜず、かと言って和美は何も手伝わない。ただ不機嫌そうにタバコを吸っているだけだ。

 しばらくして片付けも終わり、休憩にみんなで座って談笑していると、透が提案した。


「この湖周辺の森には、珍しい木の実があるらしいんだけど、どう、みんなで探してみない? それぞれが持ち寄って、ん〜、今二時だから一時間後にこのテントの前に集合ってどうかな?」


「おもしろそうだなぁ。じゃあ、誰が珍しい木の実を持ってくるか競争だな!」


「めんどくさいけど、暇つぶしにいいかぁ」


 マジタニが乗り気で賛成し、和美もそう言ったので、みんな参加する事になった。

 そして、みんなバラバラに森へ入って行ったのである。
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