偽りの結束
4 追跡
 駐車場につき、私達は透達の車のトランクを開けた。
 すると、やはりクーラーボックスが入っていた。


「あった! でも中身は空だね。何も入ってない」


 可奈子が真っ先にクーラーボックスの蓋を開け、ビールがない事を言った。


「証拠隠滅の為、ビールの缶は持ち去ったって事?」


「ますます怪しいじゃね〜か。これからどうする?」


 私の言葉に、マジタニがトランクを閉めながら答えた。

 するとガサっと音がして、透と和美と佐藤が現れた。

 私と可奈子とマジタニの三人は、ビックリして振り返った。


「遅いから心配になって迎えにきました。三人とも危ないから、早く戻りましょう」


 透がゆっくりとした口調で言うと、私達はテントの所へ戻った。

 辺りはだんだん暗くなり、ここから民家がある場所までは相当距離があり、話しあった結果、今晩はそれぞれのテントで泊まる事に決まった。
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