僕 の 愛 し い 人 [ホラー]
狂気
あれから時間も経ち雪梛の家には正之も含め四人で酒を飲んでいた。

『へー‥そんなことがあったのか。
雪梛も災難だったな。
桜も居るししばらくは安心だな。
でも女二人は危ないから、酷くなるようなら何か考えよう。』

詳しい話しを聞いた正之が言う。

正之はもちろん雪梛も心配だが自分の彼女である桜が心配なのだろう。

車の為一人だけコーヒーを飲みながら険しい顔をした。

『琉輝星、お前も一応何かあった時のために準備しておけ。』

『何かって‥なんだよ』

『もし酷くなったら雪梛を琉輝星の家に泊まらせた方がもっと安心だろ。
お前も一人暮らしだし。
だけど昼間は一人になるし、お前が帰って来るまでも一人だ。
お前が雪梛の家に泊まって桜も泊まる、ってのが一番安心だけどな‥
‥‥酷くならないのが一番いいんだが‥。』

正之の言葉に三人は黙り込んだ。

その"もしもの時"が来る確率がとても高いからだ。
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