もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
[第八章] 休息



遠矢一緒に月は歩いていく。


去っていく2つの背中を見送りながらあたしはあることを思い出した。


「そういえば、遠矢、月のこと」


嫌いって言ってなかったっけ?
否、好きじゃない………嫌いか。


「ねぇ……」

「どうした?」

「遠矢、いいの?」


月を任せて。
信用してないわけじゃないけど好きじゃないから、嫌なんじゃないだろうか?
奏が一緒の方が良かったんじゃないの?


そう言うと、クスクスと奏が笑い出す。


「いいんだよ」

「?」

「そうそう」


隣で神楽も頷いている。
慧斗を見ると、慧斗もなにやら知っているみたいで、あたしだけ除け者。


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