レイコーン
第4章 黒の魔術師と闇の竜
ニコスのもとへと向かう途中、


「そう言えば、鳥がどこにいるのか聞くの忘れたな。」


そういいながら手にしているタマゴを見ていると

どくん。どくん。と、

脈打っていることに気がついた。



「え!?」

 

王の言う神鳥のタマゴはどうやらもうすぐ生まれるらしい。

肌触りも冷たく、もう駄目かな?と思っていたマールには驚きだ。

 

「どうしよう?リリー?どうすればいいと思う?」

 
 
マールの頭の上を漂う蝶はマールの頭の中でささやいた。

 

『孵化までの残り時間、1時間24秒。』
 
 
 
あまりの返答にマールは困惑。

 

「そんなこと聞いてないよ。ってかこれどうすればいい?」
 
 
 
『大切に育てる』
 
 
「そりゃそうだろうけどさ!」
 
 
よくは分らなかったけどとにかく
もうすぐに生まれるのならニコスにも見せようと
足早に彼がいる控室へと向かった。
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