花の咲く頃に
あと6日

帰って




「帰って」

彼が図書館に来て、目が合うなり私は言った。


キョトン顔の彼。


「今来たところなんだけどなー…」


「違う…。あなたの星に帰って」

「え……」


顔は見ない。見せない。


だって私は彼が居なくなるのは、悲しいから。

こんな顔の私が帰れなんて言ったって、説得力がない。



「どういう事?」


「昨日お父さんに聞いたの。早く帰った方がいい」



お願い。





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