ペットだなんて、言わないで
第八章 憂鬱な始まり

 ―ピピピピピピピピピ


 いつもと同じリズムで鳴る目覚まし時計。


 そろそろ単調なこの音にも飽きてきた。


「新しい時計欲しいな」


 なんて呟いて、ふと左を見た時、心臓が止まるかと思った。


 俺の左腕を枕にしたハルが、気持ちよさそうに寝息を立てていたんだ。


「……っ!?」


 ――待て、思い出せ。


 昨日の事を今すぐに!!


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