俺様と奏でるハーモニー
たなばた様の歌にのせて


「嬉しいお知らせがあります。

今日、五十嵐先生と芹沢先生がご入籍されるということです」



校長先生からの発表で、職員室に本間先生と校長先生のお嬢さんの結婚発表以上のどよめきが起こったわ。



「なお、結婚式は夏休み中に身内だけでされるそうですので、そのうち、学校祭の打ち上げと合わせて、皆さんでお祝いしましょう。

お二人に拍手~!!」


隣の席の修さんが立ち上がったので、私もあわててそれにならう。


二人で深々とお辞儀をしたら、やんやの喝采を浴びたわ。


職場の雰囲気がいい、確かにその通りね。


危うく職場に敵を作るところだったけれど、それも回避できたし、やっぱりこの学校で良かったわ。


職員朝会の後、いろんな先生から声をかけられたの。


『いや~、全然気づかなかった』


とか


『まさかこの二人が付き合っていたとは……』


みたいな反応がほとんど。


当たり前よね、だって、付き合い始めてからまだ1週間足らずだもん。


私と修さんはただ笑って祝福の言葉を受けていたわ。



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