キミと、世界の果てまで。
Scene7 文化祭と迷う心



白やピンクで統一している、非常にシンプルなあたしの部屋。


ドレッサーの前に座り髪を梳かしていると、ガチャリと音を立ててドアが開いた。


櫛を手にしたまま、あたしは視線をドアの方へと移す。




「お姉ちゃん、今日の文化祭って何時から?」



「十時から。朱里来るの?」



「うん!同じクラスの子が行きたいって言ってたから、一緒に行く事にしたんだー!」




朱里は勝手に部屋に入ると、ベッドに勢いよく飛び込んだ。


ポスッという音を立てながら、ベッドは朱里を受け入れていく。


すっかりくつろぎモードの朱里を気にする事なく、あたしは櫛で髪を梳かしていく。



―――あれよあれよと時は過ぎ、今日は大イベント・文化祭の日だ。


あたしのクラスは焼き鳥屋をするらしく、朝早くに行って仕込みをしなければいけない。


その為、今日は一時間早い起床時間となったのだ。




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