食べちゃいたい。
大好きだよ。

ずっと一緒。

僕だけは君の味方だから


愛してる。

逆光で見えないが男がそんな愛の台詞を吐きながら近づいてくる。

捕まる…!




「いやーっ!」

バッと起き上がればクラスの皆と先生が驚いたようにあたしを見ていた。

どうやらあたしは授業中にも関わらず眠っていたらしい。

何度か読んだラブレターの内容が夢にまで出てきてしまうなんて最悪だ。

それよりも皆と先生の視線が痛いけど…。

あたしはすいません、と謝り、頬ずえをついて窓へと視線をずらす。

みんなもすぐ視線をそらし授業が始まった。

クスッ


誰かが笑った気がしたけどあたしはもう一度ゆっくり目を閉じた。
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