私の秘密の旦那様

お見合い

放課後の教室…。
綺麗な青空に白い絵の具で描いたような雲。
風で靡くカーテン。

教室には、私だけ。
でも落ち着くから私はこういう教室も嫌いじゃない。



「な―ぎさぁ♪
今日一緒に遊びに行かない?」


聞き慣れてる声がした方を
振り返ると仲良しの凜がいた。

「あ―…ごめん。
今日…お父様とお母様が決めたお見合いがあるの…。」

まったくヒドいよ…。
一体、何回大事な娘をお見合いさせれば気が済むわけ…!?

「お見合い!?
いーな~超羨ましい!
さっすがお嬢様。」

ハァ?良くないよ…。おしとやかに話したり
愛想笑いしながら食事したり。とにかく疲れる。

だから私は嫌…。



「どこがいいのさ。

全然良くないよ…。
これで何回目か分かる?10回目よ?


それに私には、
好きな人いるし…!」

「そっかぁ…(笑)

だよね~♪
確かに…10回はキツそう。

好きな人は………横峰先生ってところかしら(笑)?」

「シー…///!

…だからごめんね…。
また今度行こう?」


そう言った時だった。

「何してんだ?二人共。」

私の好きな…大好きな人が現れた。

「「うわ…!横峰先生!」」

「そんな驚くなよ~。」

「だって…。あ、先生、聞いてください!

今日、渚お見合いなんですよ~。」

り、凜~…!?
何言ってんのッ?

「マジ!?
お前…高校生だよな?早くねぇ?
…あぁ、お前の家ならありか。


まぁ、実は俺もなんだけどよ。仲間だな。」


今、俺もって言った…?先生もお見合い?誰と?

ズキン

そう言って笑った先生の顔を見たら胸がズキンとした。

「先生も…見合い?」

「あぁ…まぁな。
親の幼馴染みの子と…。」

「先生…

その人と結婚したらファンの子が皆、泣きますよ?」

私は真顔で先生に言った。
私は先生が結婚したら絶対に泣くもん…。

…てゆうか
立ち直れないと思う。


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